集団指導・運営指導
介護支援専門員のための適切なケアマネジメント手法の活用ガイド
目的
ケアマネジメントが目指すのは、本人の尊厳を尊重し、住み慣れた地域でできるだけ長く暮らし続けられるように、生活全般を支える体制を整え、自立支援を実現することです。
そのためには、介護はもちろんのこと、医療や福祉、さまざまな生活支援サービスの知見やネットワークが必要であり、相談援助や意思決定支援に関する知識や技術も求められます。
一方で、各分野・領域の知見は深まっているため、介護支援専門員が一人で全ての領域の知見を身につけることは現実的ではありません。さまざまな領域の専門職と円滑に連携できるよう、基本的な知識を持つことが重要です。
「適切なケアマネジメント手法」は、まさにその基本的な知識として作られたものであり、他職種と連携する際の“共通言語"として活用されることが期待されています。
どのように「適切なケアマネジメント手法」を取り入れるか?
介護支援専門員(ケアマネジャー)が「適切なケアマネジメント手法」を活用し、支援の質を向上させるためには、以下のポイントを押さえて日常業務に組み込むことが重要です。
1. 日常のケアマネジメント業務での活用
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アセスメントやケアプラン作成時のチェックリストとして利用
利用者の情報収集や支援内容の検討にあたり、「適切なケアマネジメント手法」の想定される支援内容を参照し、抜け漏れがないかを確認します。
これにより、必要な視点を網羅的に押さえた質の高いケアプラン作成が可能となります。 -
モニタリング時の振り返りツールとして活用
支援の効果や利用者の状態変化を把握する際に、手法に示されたモニタリング項目を活用し、継続・見直しの必要な支援を検討します。
2. 自己点検・振り返りの実施
- 自己点検シートを活用した定期的な振り返り
担当事例について、自己点検シートに沿って支援内容や情報収集の状況を点検し、改善点や課題を明確にします。
これにより、自身のケアマネジメントの質を客観的に評価し、継続的なスキルアップにつなげられます。
3. 研修・指導の場での活用
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新人介護支援専門員の育成やOJTでの指導ツールとして活用
初任者がつまずきやすい支援項目や情報収集のポイントを明確に示し、指導担当者が具体的な助言や支援を行いやすくします。 -
地域包括支援センターや職能団体主催の研修での教材活用
手法の基本的な考え方や具体的な支援内容を共有し、地域全体のケアマネジメントの質向上を目指します。
4. 多職種カンファレンスでの共通言語としての利用
- サービス担当者会議や退院時カンファレンスでの活用
多職種が集まる場面で「適切なケアマネジメント手法」を共通言語として用い、支援の必要性や具体的内容の検討を効率的かつ効果的に行います。
これにより、連携の質が向上し、利用者にとって最適な支援体制が構築されます。
5. 地域資源の整備や課題分析への活用
- 地域の支援体制や社会資源の状況を把握し、課題解決に活かす
手法の視点を用いて地域全体の支援ニーズを把握し、社会資源の不足や改善点を具体的に検討します。
これにより、地域包括ケアシステムの構築やサービスの質向上に貢献します。
6.まとめ
「適切なケアマネジメント手法」は、単なる理論やマニュアルではなく、日常のケアマネジメント業務に即した具体的な支援内容と視点を提供する実践的なツールです。
介護支援専門員は、自己点検や研修、カンファレンス、多職種連携の場面で積極的に活用し、支援の質の向上と利用者の生活継続支援に役立ててください。
「適切なケアマネジメント手法」の手引き
■「適切なケアマネジメント手法」の本編、手引き
■はじめての「適切なケアマネジメント手法」実践ガイドに関する資料
■「適切なケアマネジメント手法」 自己点検シート案(Excel)
担当課 | 健康長寿部 高齢者あんしん課 |
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