日向市文化財

県指定文化財

史跡 富高古墳(1・2、4〜14号墳)

所在地 / 日向市大字富高・日知屋
指定年月日 / 昭和8年12月5日

 富高古墳は、前方後円墳1基、円墳10基、横穴墓2基からなる。
 このうち、古城ヶ鼻に所在する唯一の前方後円墳(2号墳)は、全長80メートル、後円部の直径20メートルを測るもので、大正初年に四神四獣鏡をはじめとする多数の遺物が出土したところとして知られている。平面形状が、いわゆる柄鏡式に近く、舌状丘陵の先端部を占地していることなどから、かなり古いタイプの古墳と見られているが、詳細な築造時期は明らかでなく、4世紀末〜5世紀初頭頃のものと考えられている。
 一方、伊勢ケ浜の入江に面した米ノ山東麓の縁辺部には、横穴式石室を用いた円墳(4〜7号墳)が群在している。これらの円墳はかつて鳥居竜蔵氏が調査され、6世紀後半に比定される須恵器や鉄鈷などが出土している。
 なお西谷の丘陵に穿れた横穴墓(13・14号墳)は、荒廃が著しいものの平成11年度の確認調査では、14号墳の前庭部が検出されており、かつて須恵器や鉄刃、それに人骨などが出土したと伝えられている。

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