所在地 / 大字富高・大字日知屋
指定年月日 / 昭和8(1933)年12月05日
富高古墳群は、前方後円墳1基、円墳9基、横穴墓2基からなります。
このうち、若宮近隣公園に所在する前方後円墳(2号墳)は、全長約80m、後円部の直径約40mを測るものです。大正期に後円部が盗掘されていますが、その際出土した鎧冑や四獣鏡(しじゅうきょう)片が東京国立博物館に収蔵されています。前方部が細長い柄鏡式(えかがみしき)に近いものとみられていますが、詳細な築造時期は明らかではありません。
一方、伊勢ケ浜の北岸に面した米ノ山の縁辺部には、横穴式石室を主体部とする円墳(5〜7号墳)が所在しています。5号墳と6号墳については、大正15年(1925)に考古学者・鳥居龍蔵(とりいりゅうぞう)氏が調査を行い、須恵器の壺などが出土しています。
また2基の横穴墓(13・14号墳)については、昭和初期に盗掘されており、荒廃が著しいものの、かつて須恵器や鉄刃、それに人骨などが出土したと伝えられています。
なお名称は、指定された当時富高と日知屋の両地区が富高町管内にあったことの名残です。
≪刊行報告書≫
・『富高古墳2号墳〜範囲等確認調査報告書〜』1991、日向市教育委員会
所有者 / 日向市ほか
整理番号 / 10