日向市文化財

市指定文化財(City Designated Cultural Assets)有形文化財(彫刻)

木造地蔵菩薩坐像The Seated Wooden Sculpture of the Bodhisattva Jizo

  • 木造地蔵菩薩坐像その1
  • 木造地蔵菩薩坐像その2

所在地 / 大字塩見2393番地
指定年月日 / 平成13(2001)年02月26日

 水月寺は曹洞宗の寺院で、寛文5年(1665)に創建されています。像の高さは69cmで、材質は桧です。2材以上の材を寄せてつくる寄木造の像で、頭部・体部は中を刳りぬいた前後二材を組み合わせ、手足は一材から彫り出したものを柄で差し込む構造となっています。水晶の玉眼と白毫がはめこまれていますが後補によるものです。岩の形を表した盤石座には、「文久四年」「本善寺儀道」などの銘が発見されており、日知屋本善寺の関係者とみられる儀道なる人物が製作あるいは修理したことが分かっています。また、平成12年に所有者による修理を受け、彩色などが施されています。
 秀麗な顔立ちや衣文の彫法などに南北朝期の七条仏師・康俊の特色がみられ、暦応2年(1339)頃の作品と考えられています。四肢の繋がりが自然である点や、上半身をやや後傾させた体勢に伸びやかさがある点など、当時の彼の作品の中でも優品であると注目されています。

所有者 / 宗教法人 水月寺
整理番号 / 37

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