日向市文化財

市指定文化財

有形文化財(建造物) 利権回復之碑

所在地 / 日向市東郷町山陰甲 寺迫小学校校庭
指定年月日 / 昭和53年1月19日

 この記念碑は、寺迫の山林をめぐって利権の絡む問題が起きたが、無事回復したのを記念して大正13年(1924)に建立されたものである。
 寛政10年(1798)寺迫地区の住民は、美々津の木屋安兵衛と寺迫の山林を期限付きで売却し、後に炭の売買利益で買い戻す契約を取り交わしていたところ、木屋安兵衛が炭の出荷量を偽り、買戻しの精算が終わらないことを理由に山林の所有を主張したため、住民が提訴・勝利して一旦は決着した。
 幕末、再び貧困に苦しんだ寺迫地区の住民は、今度は延岡藩の豪商小田文兵衛に永代売却したが、その証文に「万一山から火災が発生した時はこの契約は取消す」の一文があった。やがて火事が発生し総出で消火にあたった住民は、小田文兵衛に対し火の不始末の抗議を申し入れたが冷たくあしらわれてしまう。憤慨した住民は買戻しの訴訟を起こし勝訴した。なお、この時の訴訟費用や買戻し金の調達には美々津上町の「まつもと屋」岩本八太郎氏が協力している。

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