日向市文化財

国指定文化財(National Designated Cultural Assets)天然記念物

日向岬の柱状節理Columnar Joints of Cape Hyuga

  • 日向岬の柱状節理その1
  • 日向岬の柱状節理その2
  • 日向岬の柱状節理その3
  • 日向岬の柱状節理その4 日向岬の柱状節理その5

所在地 / 大字細島字平場
指定年月日 / 平成30(2018)年02月13日

 日向岬は細島半島に位置し、半島の東端から伊勢ヶ浜までの約4.5kmにかけて、高さ50mの断崖を含む深く複雑なリアス海岸を形成しています。断崖を構成する岩石は主に溶結凝灰岩で、柱を束ねたような亀裂が規則的に発達する柱状節理がみられます。
 この柱状節理は、今から約1500万年前の大規模な火山活動の際、火砕流が地表に堆積した後に自重と熱によって溶結し、冷却する際に収縮して、四角形から六角形の規則的な亀裂が生じ柱状になったものです。半島の海岸線では、日向灘の波による浸食を受け良好に露出した柱状節理を連続的に観察することができます。場所によっては、板状節理も見られます。
 また、この岩体には直交する小断層が発達しています。「願いが叶うクルスの海」の愛称で知られる十文字などの入り込んだ海岸地形は、この断層に沿って海岸浸食が進行することで形成されたと考えられます。
 日向岬の柱状節理は、大規模噴火の痕跡を特徴づける学術的価値の高さと、岩石の緻密な性質と海岸浸食によって生み出された美しい景観が評価され、指定を受けたものです。

所有者 / 日向市ほか
整理番号 / 3

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