広報ひゅうが令和3(2021)年6月号
絶滅が危惧されるアカウミガメ

産卵のため上陸したアカウミガメ
アカウミガメは、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧IB類「近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの」に位置付けられ、保護活動が行われている動物です。
アカウミガメは、主に西日本の太平洋沿岸で産卵し、屋久島が国内有数の産卵地ですが、5月から8月頃にかけお倉ヶ浜と金ヶ浜を中心に本市の砂浜でも産卵します。
産卵は、主に日没から夜半の時間帯に行われます。親ガメは、砂浜に50〜60センチメートルの穴を掘り、直径4センチメートルほどの卵を100個程度産み落し、卵に砂を被せて海に戻ります。卵は、太陽の熱で温められ50日から75日程度で孵化します。
5月から9月にかけては、日向市アカウミガメ研究会の会員が、毎朝、海岸を歩き、産卵や孵化の有無を調査しています。昨年度は13回の産卵を確認していますが、年によって増減があるものの、少ない傾向が続いています。
減少の要因として、日本各地での砂浜の減少、砂浜への車両乗り入れ、野生動物による食害、漁業による偶発的捕獲などがあります。
人間の行動も関係しますので、私たちも意識や行動を変える必要があります。
※日向市アカウミガメ研究会では、一緒に調査・保護活動を行う人を募集しています。興味のある人は文化財係までご連絡ください。
日向市文化財でも紹介しています。ご覧ください。