広報ひゅうが令和2(2020)年7月号
牧水を育んだ自然が体感できます

牧水が生まれ育った生家(観覧自由)
国民的歌人若山牧水は、明治18(1885)年8月24日早朝、 本市東郷町の坪谷川のほとりにある家の縁側で「ことん」と音をさせて生まれたと言われています。
その牧水の生家は、江戸時代に牧水の祖父・若山健海によって建てられたものです。
埼玉県所沢市で生まれた健海は、 江戸・福岡・長崎で漢学や西洋医学を学び、天保7(1836)年、25歳の時に坪谷に移り住み医院を開業しました。そして、弘化2(1845)年10月に診療所を兼ねた木造2階建ての瓦葺きの家を建築。当時としては非常に大きな構えの家で、石垣に囲まれた敷地には、現在も井戸や馬小屋を兼ねた納屋が残されています。
生家はこれまで、老朽化による修復が、度々行われてきましたが、 柱材などが腐り、家が崩壊する危険性が高まったとして、平成16(2004)〜17年に建物全体のおよそ7割の部材を取り替えるという大規模な解体修理が実施され、現在に至っています。
多感な幼少期を自然豊かな日向の地で家族や地域の人々から愛情を受けながら過ごしたことは、牧水の成長と後に作る作品に大きな影響を与え、数々の代表歌が日向を舞台に誕生しています。
日向市文化財でも紹介しています。ご覧ください。