広報ひゅうが平成28(2016)年12月号
旧高鍋屋旅館(細島みなと資料館)

旧高鍋屋旅館。現在は細島みなと資料館として活用。
細島には、日向岬や馬ヶ背などの自然景観と共に、国や県、市が指定した文化財が多数残されています。
細島みなと資料館として活用されている建物も、旧高鍋屋旅館を平成8(1996)年に市有形文化財として指定し、平成10(1998)年度から11年度にかけて修復工事をしたものです。
旧高鍋屋旅館は、大正10(1921)年の建築と考えられ、木造三階建てという県内でも数少ない建築様式。本瓦葺きなどの伝統的な建築技法を用いながら、玄関先に唐破風を設けるなど、大正時代の近代的建築物としての風情を感じることのできる建物です。
旧高鍋屋旅館は、海運業で細島の町が栄えると共に全国から商人などの宿泊が増加、さらに戦前は、海軍の宿泊所として、戦後は、木材加工業者の宿泊所として、昭和55年に閉館するまで多くの利用客に親しまれていました。
高鍋屋の名称は、敷地内に高鍋藩秋月家ご用達の商家が営まれていて、参勤交代の時に船待ちのための宿として利用されていたことに由来するようです。
みなと資料館では、館内だけでなく、細島の歴史や文化財、史跡、名勝についても案内しています。みなと資料館を細島観光ルートのスタート地点として訪れてみてはいかがでしょうか。
日向市文化財でも紹介しています。ご覧ください。