○日向市伝統的建造物群保存地区保存整備費補助金の交付に関する要綱
令和5年2月17日
告示第38号
(趣旨)
第1条 この告示は、日向市伝統的建造物群保存地区保存条例(昭和61年日向市条例第2号。以下「条例」という。)第13条の規定に基づき日向市伝統的建造物群保存地区保存整備費補助金(以下「補助金」という。)を交付することに関し、補助金等の交付に関する規則(昭和46年日向市規則第8号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(用語)
第2条 この告示で使用する用語は、条例、日向市伝統的建造物群保存地区保存条例施行規則(昭和61年日向市教育委員会規則第1号)及び日向市美々津伝統的建造物群保存地区保存計画(昭和61年日向市教育委員会告示第3号。以下「保存計画」という。)で使用する用語の例による。
(補助対象者)
第3条 補助金の交付を受けることができる者(以下「補助対象者」という。)は、保存地区内における建造物及びその他の物件(以下「建造物等」という。)の所有者、占有者又は管理者で次の要件を満たす者をいう。
(1) 日向市税賦課徴収条例(昭和30年日向市条例第17号)に規定する市税の滞納がない者(世帯員がある場合は、世帯員についても滞納がないこと)
(2) 日向市暴力団排除条例(平成23年日向市条例第23号)第2条第1号の暴力団及び第3号の暴力団関係者に該当しない者
(3) 建造物等について他の補助事業等により内容が重複する補助金等の交付を受けていない者
(補助対象事業等)
第4条 補助金の交付対象となる事業(以下「補助対象事業」という。)は、保存地区内における建造物等の保存計画に基づく次に掲げる事業をいう。
(1) 伝統的建造物の修理事業
(2) 環境物件の復旧事業
(3) 伝統的建造物以外の建造物等の修景事業(新築、増築、改築等)
(4) 環境物件以外の物件等の修景事業
補助対象経費 | 補助率 | 限度額 | ||
伝統的建造物の修理事業 | 主屋又は土蔵 | 屋根、外壁、建具、柱、土台等の構造に係る部分で、外観維持のための修理費並びにこれに係る設計料及び監理料 | 補助対象経費の10分の8 | 800万円 |
主屋の附属建物 | 屋根、外壁、建具、柱、土台等の構造に係る部分で、外観維持のための修理費並びにこれに係る設計料及び監理料 | 400万円 | ||
伝統的建造物及びその底地に係る防虫、殺虫処理費用 | 50万円 | |||
環境物件の復旧事業 | 石塀、石段、石畳、側溝、井戸、土塀等の工作物及び環境物件の修理費又は復原費並びにこれに係る設計料及び監理料 | 300万円 | ||
伝統的建造物以外の建造物等の修景事業(新築、増築、改築等) | 主屋 | 屋根、外壁、軒先、建具等(屋根、外壁については、これに係る構造及び下地を含む。)の修景に要する経費(電気設備その他の装飾に要する経費を除く。)並びにこれに係る設計料及び監理料 | 補助対象経費の3分の2 | 400万円 |
主屋の附属建物 | 屋根、外壁、軒先、建具等(屋根、外壁については、これに係る構造及び下地を含む。)の修景に要する経費(電気設備その他の装飾に要する経費を除く。)並びにこれに係る設計料及び監理料 | 200万円 | ||
修景物件及びその底地に係る防虫、殺虫処理費用 | 40万円 | |||
環境物件以外の物件等の修景事業 | 車庫、倉庫その他の工作物の修景に要する経費並びにこれに係る設計料及び監理料 | 150万円 |
3 第1項各号の補助対象事業は、保存計画及び保存計画別表4に規定する主屋等の修景規準に基づき、外観を伝統的建造物に模した物件又はこれに類し周囲の伝統的建造物と調和のとれた物件に限るものとする。
4 建造物等を建築しようとする土地に以前建築されていた伝統的建造物又は環境物件に模して建造物等を建築し、修景する場合(写真、図面等の正確で確実な資料に基づく場合に限る。)は、初回の補助金の交付に限り、第2項の表の「補助対象経費の3分の2」を「補助対象経費の10分の8」と、「400万円」を「800万円」と、「200万円」を「400万円」と、「40万円」を「50万円」と、「150万円」を「300万円」と読み替える。
5 修景工事が完了した物件については、災害により被害を受けた場合の補助対象経費も対象とし、第2項の表の「補助対象経費の3分の2」を「補助対象経費の10分の8」と、「400万円」を「800万円」と、「200万円」を「400万円」と、「40万円」を「50万円」と、「150万円」を「300万円」と読み替える。
(補助金の交付申請及び交付決定)
第5条 補助金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、日向市伝統的建造物群保存地区保存整備費補助金交付申請書(様式第1号)に次に掲げる書類を添えて、建造物等の工事着工予定日の2週間前までに市長に申請しなければならない。
(1) 事業計画書(様式第2号)
(2) 収支予算書(様式第3号)
(3) 建造物等の現況及び工事施工予定箇所の写真
(4) 申請者の世帯全員の市税の完納を証する書類(市税等の課税がある場合)。なお、申請者が建造物等の所有者でない場合は、建造物等の所有者の世帯全員の市税の完納を証する書類も添えるものとする。
(5) 建造物等の固定資産課税台帳(名寄帳)
(6) 申請者が建造物等の所有者でない場合は建造物等の所有者の承諾書
(7) 工事見積書、設計書、設計図等の補助対象事業の詳細がわかる書類(市の建設業者等有資格業者名簿又は小規模工事等契約希望者登録名簿に登録された者が作成した書類に限る。ただし、市長が特に認めた書類については、この限りでない。)
(8) 前各号に掲げるもののほか、市長が特に必要と認める書類
3 市長は、前項の決定をする場合においては、補助金等の交付の目的を達成するために必要な条件を付することができる。
4 市長は、必要があると認めるときは、職員に実地調査をさせることができる。
6 第1項の工事は、当該補助金の交付決定を受けた後に着工するものとする。
(実績報告)
第7条 補助事業者は補助対象事業が完了したときは、事業完了の日から起算して30日を経過した日又は交付決定があった年度の3月1日のいずれか早い期日までに、日向市伝統的建造物群保存地区保存整備費補助金実績報告書(様式第10号)に次に掲げる書類を添えて市長に報告しなければならない。
(1) 事業実績書(様式第11号)
(2) 収支決算書(様式第12号)
(3) 設計監理料、工事代金領収書の写し
(4) 建造物等の現況及び工事施工箇所の写真
(5) 前各号に掲げるもののほか、市長が特に必要と認める書類
3 市長は、補助金の額を確定するために必要があるときは、補助事業者又は補助事業者の受注者に対し、説明を求め、又は職員に実地調査をさせることができる。
(補助金の請求及び交付)
第8条 補助決定者は、前条第2項の通知書を受けたときは、速やかに請求書を市長に提出しなければならない。
2 市長は、前項に規定する請求書の提出があるときは、その内容を審査のうえ、適当と認めるときは、受理の日から起算して30日以内に、補助金を交付するものとする。
(補助金の交付方法)
第9条 補助金は、精算払により交付する。
(決定の取消及び返還)
第10条 市長は、補助事業者又は既に補助金の交付を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、補助金の決定の全部又は一部を取り消し、既に交付した補助金の全部又は一部の返還を請求するものとする。
(1) 偽りその他不正な手段により補助金の交付を受けたとき。
(2) この告示に違反する行為があったとき。
(書類の保管等)
第11条 補助事業者は、補助事業の状況、補助事業に係る経費の収支その他事業に関する事項を明らかにする書類等を整備し、補助事業完了の翌年度から起算して5年間保管しなければならない。
(その他)
第12条 この告示に定めるもののほか、補助金の交付に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この告示は、令和5年4月1日から施行する。