○日向市工事検査技術基準
平成19年3月23日
告示第34号
(目的)
第1条 この基準は、日向市工事検査取扱要領(平成19年日向市告示第33号)第5条の規定に基づき、建設工事の検査について必要な技術基準を定め、もって検査の適正な実施を図ることを目的とする。
(適用範囲)
第2条 この基準は、日向市工事検査規程(平成19年日向市訓令(甲)第6号)第4条に定める完成検査、一部完成検査及び中間検査に適用するものとする。
(許容範囲)
第4条 工事検査において、合格として許容する出来形の範囲は、宮崎県県土整備部、農政水産部及び環境森林部が各々定める「出来形管理基準及び規格値」を準用し、その規格値内とする。
(検査内容)
第5条 検査は、当該工事の出来形を対象として、実地において行うものとし、契約図書に基づき、施工状況、出来形、品質及び出来ばえについて、適否の判断を行うものとする。
(施工状況の検査)
第6条 施工状況の検査は、契約書等の履行状況、工程管理、安全管理、工事施工状況及び施工体制等の工事管理状況に関する各種の記録(写真、ビデオ、電子媒体等による記録を含む。)(以下「各種の記録」という。)と、契約図書とを対比し、別表第1に掲げる事項に留意して行うものとする。
(出来形の検査)
第7条 出来形の検査は、位置、出来形寸法及び出来形管理に関する各種の記録と設計図書を対比し、別表第2に基づき行うものとする。ただし、外部からの観察、出来形図、写真等により当該出来形の適否を判定することが困難な場合は、検査員は日向市工事請負契約約款(平成19年日向市公告第38号)(以下「工事請負契約約款」という。)第37条第3項に定めるところにより、必要に応じて破壊して検査を行うものとする。
(品質の検査)
第8条 品質の検査は、品質及び品質管理に関する各種の記録と設計図書を対比し、別表第3に基づき行うものとする。ただし、外部からの観察、品質管理の状況を示す資料、写真等により当該品質の適否を判定することが困難な場合は、検査員は工事請負契約約款第31条第2項に定めるところにより、必要に応じて破壊して検査を行うものとする。
(出来ばえの検査)
第9条 出来ばえの検査は、仕上げ面、とおり、すり付け等の程度及び全般的な外観について目視及び観察により行うものとする。
(基準の特例)
第10条 建築又は設備工事については、この基準によるほか国土交通大臣官房官庁営繕部監修の公共建築工事標準仕様書、公共建築改修工事標準仕様書、又は建築物解体共通仕様書を準用するものとする。
(その他)
第11条 この基準に定められていないものについては、関係JIS、示方書、管理基準又は宮崎県が制定する指針等に準拠するものとする。
附則
この基準は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成20年9月22日告示第156号)
この告示は、公表の日から施行する。
附則(令和2年3月31日告示第102号)
この告示は、令和2年4月1日から施行する。
別表第1(第3条関係)
施工状況の検査留意事項
項目 | 関係図書 | 内容 | |
1 | 契約図書等の履行状況 | 契約書、仕様書 | 指示・承諾・協議事項等の処理内容支給材料・貸与品及び工事発生品の処理状況その他契約書等の履行状況(他に掲げるものを除く) |
2 | 工事施工状況 | 施工計画書、工事打合せ簿 その他関係書類 | 工法研究、施工方法及び手戻りに対する処理状況、現場管理状況 |
3 | 工程管理 | 実施工程表、工事打合せ簿 | 工程管理状況及び進捗状況 |
4 | 安全管理 | 契約図書、工事打合せ簿 | 安全管理状況、交通処理状況及び措置内容、関係法令 |
5 | 施工体制 | 施工計画書、施工体制台帳 | 適正な施工体制の確保状況 |
別表第2(第3条関係)
出来形寸法検査基準
工種 | 検査内容 | 検査密度(起終点検査箇所を除く) | |||
共通 | 共通的工種 | 矢板工 | 基準高、変位、根入長、延長 | 100mにつき1箇所以上 | |
法枠工 | 厚さ、法長、間隔、幅、延長 | 200mにつき1箇所以上 | |||
吹付工 | |||||
植生工 | |||||
基礎工 | 基準高、根入長、偏心量 | 杭5本につき1箇所以上 | |||
石・ブロック積(張)工 | 基準高、法長、厚さ、延長 | 100mにつき1箇所以上 | |||
一般舗装工 | 路盤工 | 基準高、幅、厚さ、延長 | 200mにつき1箇所以上 | ||
舗装工 | 基準高、幅、厚さ、横断勾配、平坦性、延長 | 基準高、幅及び横断勾配は、200mにつき1箇所以上 厚さは、施工面積5,000m2につき1箇所以上 コアーにより検査 | |||
地盤改良工 | 基準高、幅、厚さ、延長 | 200mにつき1箇所以上 | |||
土工 | 基準高、幅、法長 | 200mにつき1箇所以上 | |||
河川 | 築堤護岸 | 基準高、幅、厚さ、高さ法長、延長 | 200mにつき1箇所以上 | ||
浚渫(川) | 基準高、幅、深さ、延長 | ||||
樋門・樋管 | 基準高、幅、厚さ、高さ延長 | 水門・樋門・樋管は本体部、呑口部につき構造図の寸法表示箇所の任意部分 函渠は同種構造物ごと2箇所以上 | |||
水門 | |||||
海岸 | 堤防護岸 | 基準高、幅、厚さ、高さ法長、延長 | 100mにつき1箇所以上 | ||
突堤・人口岬 | |||||
海域堤防 | |||||
浚渫(海) | 基準高、幅、深さ、延長 | 100mにつき1箇所以上 | |||
砂防 | 砂防ダム | 基準高、幅、厚さ、延長 | 構造図の寸法表示箇所の任意箇所(3箇所以上) | ||
流路 | 基準高、幅、厚さ、高さ延長 | 200mにつき1箇所以上 | |||
斜面対策 | 基準高、幅、厚さ、高さ延長 | 100mにつき1箇所以上 | |||
ダム | コンクリートダム | 基準高、幅、ジョイント間隔、提長 | 5ジョイントにつき1箇所以上 | ||
フィルダム | 基準高、外側境界線 | 5測点につき1箇所以上 | |||
道路 | 道路改良 | 基準高、幅、厚さ、高さ延長 | 100mにつき1箇所以上 | ||
橋梁下部 | 基準高、幅、厚さ、高さ支間(スパン)長、変位 | スパン長は、各スパンごと。その他は同種構造物ごとに1基以上につき構造物の寸法表示箇所の任意部分 | |||
鋼橋上部 | 部材寸法 基準高、支間長、中心間距離、キャンバー | 部材寸法は主要部材について、寸法表示箇所の任意部分、その他は5径間未満は2箇所以上5径間以上は2径間につき1箇所以上 | |||
コンクリート橋上部工 | 部材寸法 基準高、幅、高さ、厚さキャンバー | 部材寸法は主要部材について、寸法表示箇所の任意部分、その他は5径間未満は2箇所以上5径間以上は2径間につき1箇所以上 | |||
トンネル | 基準高、幅、厚さ、高さ深さ、間隔、延長 | 両坑口を含めて、100mにつき1箇所以上(ただし、施工延長100m以下の場合は両坑口部を含めて3箇所以上) | |||
下水道 | 管路 | 基準高、延長、管径、深さ、勾配 | 200mにつき1箇所以上 | ||
マンホール | 基準高、幅、高さ(深さ)、厚さ | 5箇所につき1箇所以上 | |||
その他構造物 | 工種に応じ、基準高、幅、厚さ、高さ、深さ、法長、長さ等 | 同種構造物ごとに適宜決定する。 |
備考
(1) 検査は実地において行うことを原則とするが、特別の理由により実地において検査できない場合、当該工事の主体とならない工種及び不可視部分については、出来形管理図表、写真ビデオ、品質証明書等により、検査することができる。
(2) 現場の施工管理状況、工事規模等から必要に応じて、検査項目の追加及び省略することができる。
(3) 施工延長とは施工延べ延長をいう。
別表第3(第3条関係)
品質検査基準
工種 | 検査内容 | 検査方法 | ||
共通 | 材料 | (1) 品質及び形状は設計図書等と対比して適切か。 | (1) 観察又は品質証明書により検査する。 (2) 場合により実測する。 | |
基礎工 | (1) 支持力は、設計図書等と対比して適切か。 (2) 基礎の位置、上部との接合等は適切か。 | (1) 主に施工管理記録及び観察により検査する。 (2) 場合により実測する。 | ||
土工 | (1) 土質、岩質は、設計図書と一致しているか。 (2) 支持力又は密度は設計図書等と対比して適切か。 | |||
無筋、鉄筋コンクリート | コンクリートの強度、スランプ、塩化物総量値アルカリ骨材反応対策等は、設計図書等と対比して適切か。 | |||
構造物の機能 | 構造物又は附属施設等の性能は設計図書等と対比して適切か。 | 主に実際に操作し検査する。 | ||
道路 | 舗装 | 路盤工 | (1) 路盤材料の合成粒度は設計図書と対比して適切か。 (2) 支持力又は締固め密度は設計図書等と対比して適切か。 | (1) 主に施工管理記録及び観察により検査する。 (2) 場合により実測する。 |
アスファルト舗装工 | アスファルト使用量、骨材粒度、密度及び舗設温度は設計図書と対比して適切か。 | (1) 主に既に採取されたコアー及び現地の観察並びに施工管理資料により検査する。 (2) 場合により実測する。 |