○日向市山村定住住宅の設置、管理及び譲渡に関する条例
平成18年2月10日
条例第28号
(趣旨)
第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第1項の規定に基づき、山村定住住宅の設置、管理及び譲渡に関し、必要な事項を定めるものとする。
(1) 山村定住住宅 山村地域における定住を促進し、もって国土の保全及び地域の活性化に資するため、市が県の補助を受けて建設し、住民に賃貸するための住宅(公営住宅法(昭和26年法律第193号)の規定に基づき設置する住宅を除く。)、敷地及び附帯施設をいう。
(2) 同居親族等 入居者と現に同居し、若しくは同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。)、児童(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第27条第1項第3号の規定により同法第6条の4に規定する里親に委託されている児童をいう。)又は親族に準ずる者として規則で定める者をいう。
(3) 家賃債務保証業者等 山村定住住宅の入居者の委託を受けて、当該山村定住住宅の家賃、損害賠償金その他の山村定住住宅の入居に係る債務(以下「家賃等債務」という。)の支払いを市に保証する者であって、家賃等債務保証を適正かつ確実に実施することができるものとして規則で定めるものをいう。
(設置)
第3条 山村定住住宅の名称及び設置の場所は、別表に掲げるとおりとする。
(指定管理者による管理)
第3条の2 山村定住住宅の管理は、地方自治法第244条の2第3項に規定する指定管理者(以下「指定管理者」という。)に行わせるものとする。
2 指定管理者の指定の手続に関し必要な事項は、日向市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例(平成17年日向市条例第19号)に定めるもののほか、市長が別に定める。
(指定管理者が行う業務の範囲)
第3条の3 指定管理者は、次に掲げる業務を行うものとする。
(1) 山村定住住宅の入居及び明渡し(第18条に規定する市長の請求による明渡しを除く。)に係る手続に関する業務
(2) 家賃の収納に関する業務
(3) 山村定住住宅の維持及び修繕に関する業務
(4) 前3号に掲げるもののほか、山村定住住宅の管理に関して市長が必要と認める業務
(入居者の公募の方法)
第4条 市長は、山村定住住宅の入居者の公募を市広報への掲載等の方法により行うものとする。
2 前項の規定による公募に当たっては、市長は、山村定住住宅の趣旨、入居者資格、所在地、戸数、規格、構造、家賃、入居の申込方法、入居者の選考方法、入居時期その他必要な事項を公示するものとする。
(公募の例外)
第5条 市長は、災害による住宅の滅失に係る者を前条第1項の規定による公募を行わないで、山村定住住宅に入居させることができる。
(入居者の資格)
第6条 山村定住住宅に入居することができる者は、次の各号に掲げる要件のすべてを満たすものとする。
(1) 定住する意思を有すること。
(2) 同居親族等があること。
(3) 現に居住する住宅を有していないこと。
(4) 市税及び国民健康保険税を滞納していないこと。
(5) その者又は同居親族等が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。
(入居の申込み及び決定)
第7条 前条に規定する入居者資格のある者で山村定住住宅に入居しようとするものは、市長の定めるところにより入居の申込みをしなければならない。
2 市長は、前項の規定により入居の申込みをした者を入居させるべき山村定住住宅の戸数に応じて山村定住住宅の入居者として決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に通知するものとする。
(入居者の選定)
第8条 市長は、入居の申込みをした者の数が入居させるべき山村定住住宅の戸数を超える場合は、抽選により入居者を選定するものとする。
2 市長は、山村定住住宅の供給の目的に応じ必要があると認めたときは、前項の抽選によらないで、入居の申込みをした者の一部について別途の抽選により、又は抽選によらない公正な方法により入居者を選定することができる。
(住宅入居の手続)
第9条 入居決定者は、決定のあった日から10日以内に、次に掲げる手続(以下「入居手続」という。)をしなければならない。
(1) 市長の定める資格を有する連帯保証人の連署する誓約書を提出すること。ただし、家賃債務保証業者等との保証委託契約がある場合は、連帯保証人の連署を必要としない。
(2) 第12条の規定により敷金を納付すること。
3 市長は、特別の事情があると認める者に対しては、第1項第1号の規定による誓約書への連帯保証人の連署及び家賃債務保証業者等との保証委託契約の締結を必要としないこととすることができる。
6 第1項第1号の規定による連帯保証人の債務の負担は、入居決定者の入居時における近傍同種の公営住宅等の家賃水準の12月分に相当する額を限度とする。
(家賃の決定及び変更)
第10条 山村定住住宅の家賃は、近傍同種の公営住宅等の家賃水準を勘案して市長が別に定める。
2 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、家賃を変更することができる。
(1) 物価の変動に伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。
(2) 近傍同種の公営住宅等の家賃水準と比較して不相当となったとき。
(3) 山村定住住宅について改良を施したことに伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。
2 入居者は、毎月末日(月の途中で明け渡した場合又は譲り受けた場合は、明け渡した日又は譲り受けた日)までに、その月分の家賃を納付しなければならない。ただし、12月は、同月25日までに納付しなければならない。
3 入居者が新たに山村定住住宅に入居した場合、山村定住住宅を明け渡した場合又は山村定住住宅を譲り受けた場合において、その月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃は日割計算による。ただし、その額に100円未満の端数が生じたときは、その端数は切り捨てるものとする。
(敷金)
第12条 市長は、入居者から入居時における3月分の家賃に相当する金額の範囲内において敷金を徴収するものとする。
2 入居者が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、市は敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、入居者は市に対し、敷金をもって賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行の弁済に充てることを請求することができない。
(管理義務)
第13条 市長は、常に山村定住住宅の状況に留意し、その管理を適正かつ合理的に行うように努めなければならない。
(入居者の保管義務等)
第14条 入居者は、山村定住住宅について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。
2 入居者の責めに帰すべき事由により、山村定住住宅が滅失し、又は毀損したときは、入居者が原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。
3 入居者は、山村定住住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。
4 入居者は、山村定住住宅を住宅以外の用途に使用してはならない。ただし、書面により市長の承認を得たときは、当該山村定住住宅の一部を住宅以外の用途に併用することができる。
5 入居者は、山村定住住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において、書面により市長の承認を得たときは、この限りでない。
(修繕の義務)
第15条 市長は、山村定住住宅について修繕(破損ガラスの取替え、畳の表替え、ふすまの張替え等の軽微な修繕及び給水栓、点滅器その他附帯施設の構造上重要でない部分の修繕を除く。)をする必要が生じたときは、遅滞なく修繕しなければならない。ただし、入居者の責めに帰すべき事由によって修繕する必要が生じたときは、この限りでない。
(住宅の検査)
第16条 入居者は、山村定住住宅を明け渡そうとするときは、その5日前までに市長に届け出て、市長の指定する職員の検査を受けなければならない。
(立入検査)
第17条 市長は、山村定住住宅の管理上必要があると認めるときは、市長の指定する職員に山村定住住宅の検査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。
2 前項の検査において、現に使用している山村定住住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該山村定住住宅の入居者の承諾を得なければならない。
3 第1項の規定により検査に当たる職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(住宅の明渡請求)
第18条 市長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該入居者に対し、山村定住住宅の明渡しを請求することができる。
(1) 不正の行為によって入居したとき。
(2) 家賃を3月以上滞納したとき。
(3) 故意又は過失により山村定住住宅を毀損したとき。
(4) 正当な事由によらないで15日以上山村定住住宅を使用しないとき。
(5) 第14条の規定に違反したとき。
(6) 入居者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。
2 前項の規定により山村定住住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該山村定住住宅を明け渡さなければならない。
(譲渡)
第19条 市長は、管理開始後8年以上を経過した山村定住住宅を次の各号に掲げる要件のすべてを満たす入居者に、適正な時価によって譲渡することができる。
(1) 当該山村定住住宅に5年以上継続して入居しており、譲受け後も引き続き居住し続ける意思があること。
(2) 家賃の滞納がないこと。
(3) この条例に違反した事実がないこと。
2 市長は、前項の規定により山村定住住宅を譲渡しようとするときは、宮崎県知事の承認を受けるものとする。ただし、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)別表第1に定める期間を経過した山村定住住宅については、宮崎県知事の承認を受けずに当該住宅の入居者に譲渡することができる。
3 市長は、前項ただし書きの規定により、山村定住住宅を譲渡したときは、宮崎県知事に報告しなければならない。
4 市長は、第1項の規定による譲渡の対価について、定住の促進又は国土の保全のために市が行う事業に要する費用に充てるものとする。
(譲受人の義務)
第20条 前条第1項の規定により山村定住住宅を譲り受けた者(以下「譲受人」という。)は、次に掲げる場合には、あらかじめ市長の承認を受けなければならない。ただし、当該譲渡の日から市長が定める期間を経過したときは、この限りでない。
(1) 譲渡に係る山村定住住宅を譲渡しようとするとき。
(2) 譲渡に係る山村定住住宅を他人に使用させようとするとき。
(3) 譲渡に係る山村定住住宅を除却しようとするとき。
(委任)
第22条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年2月25日から施行する。
(東郷町の編入に伴う経過措置)
2 東郷町の編入の日(以下「編入日」という。)前に東郷町山村定住住宅の設置及び管理に関する条例(平成8年東郷町条例第2号。以下「東郷町条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされた処分、手続その他の行為とみなす。
3 編入日前において東郷町条例の規定により設置された山村定住住宅に入居していた者で、編入日以後引き続き山村定住住宅に入居しているものに係る平成18年3月分までの家賃については、この条例の規定にかかわらず、東郷町条例の例による。
附則(平成21年3月27日条例第13号)
この条例は、平成21年6月1日から施行する。
附則(平成26年6月23日条例第56号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成29年12月15日条例第20号)
この条例は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(1) 第19条の改正規定 平成30年5月1日
(2) 第3条の次に2条を加える改正規定 平成31年4月1日
附則(令和2年2月25日条例第9号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 第1条中日向市営住宅の設置及び管理に関する条例第12条(第54条及び第54条の2において準用する場合を含む。)、第2条中日向市山村定住住宅の設置、管理及び譲渡に関する条例第9条及び第3条中日向市特定公共賃貸住宅管理条例第11条の改正規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に締結する保証契約について適用し、施行日前に締結した保証契約については、なお従前の例による。
附則(令和4年3月18日条例第15号抄)
この条例は、規則で定める日から施行する。
(令和4年6月規則第33号で、同4年10月1日から施行)
附則(令和5年3月17日条例第12号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和6年6月28日条例第25号)
この条例は、公布の日から施行する。
別表(第3条関係)
住宅名 | 所在地 | 建設年度 | 構造 | 間取り | 戸数 |
産野 | 日向市東郷町坪谷306番地6 | 平成7年度 | 木造平家建 | 4DK | 1戸 |